2008 年10 月16 日
ドーム映像感想(1)4D2U
まずは4D2U。岡山で平面スクリーン3Dのを見たので、やはりドーム版を見ようと1カ月前に予約した。かなり期待していた。しかし、内容は良かったのだが、投映に関してはがっかりだった。実は以前、国立天文台の渡部潤一さんがヒゲキタの立体映像を見てくれたことがある。こちらがあせってしまって、暗順応しないうちに見せたせいでゴーストがひどくてよく見えなかったらしい。赤青メガネのアナグリフ法の赤と青では目の暗さに慣れる速さが違うのでゆっくり暗順応しないといけないのだ。プラネタリウムをやった後で立体映像をやるのはそのためだ。だいぶヘコんだのでその後4D2Uが出来たとき、きっとゴーストのない映像なんだろうなと思っていたわけだ。
しかし4D2Uはゴーストが多かった。しかも投映にムラがある。いやムラというか5角形の投映面が見えてしまっている。投映の明るさは調整していないのか? スムージングはどうした。それに3Dメガネの視野が狭い。ドーナツの穴から見ているみたいだ。なんだこれは。内容は良いのだが立体感がじゃまして集中できない。
投映のムラについて 映像をいくつかの投影機で分割しているため、映像をスムーズにつなぐソフトがあるはず。(グーグルマップみたいに)しかし形や動きはつないでいるのに、投映の明るさのつなぎめは調整してないように見える。なぜこんなことに。ゴトウ光学はなにやってる。
3Dメガネの視野の狭さについて 4D2Uの3Dメガネは偏光ではなく、波長分割フィルターだ。赤青方式の進化型で薄膜コーティングのガラスを使っている。たぶん入射角によって反射波長が違ってくるのではないだろうか。中心付近しか正確な立体感がない。ドーム全体をみるには首をぐるぐる回さないといけない。昔の直線偏光の3D映画では首を傾けてはいけなかったので首が疲れたが、今度は逆に動かして疲れる。この方式はドーム映像には向いていないのではないか。(シネコンにはこの方式がある)
4D2UはMITAKAというソフト(PC版もある)を使い、ゲーム機のコントローラーでグリグリとリアルタイムで動かせるのはおもしろいのだが。だいたい4D2Uの内容にカラーはいらない。銀河団の巨大構造なんて白黒でいいのでは? 地球の青とかにはあったほうがいいかもしれないけど。方式を変えて液晶シャッターかなんかにしたほうがいいと思う。まあ特許とか絡んでくるので今からの変更は難しいかもしれないが。このままだと次は行きたくはないし、お薦めはしない。シンラドームにした方がいい。
投稿者:ヒゲキタ
at 17 :17| 日記
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